解説・ストーリー
タンゴはアルゼンチンで生まれたもので、彼らほどタンゴに情熱を注いでいる人々は存在しない。アルゼンチン人はもちろん、世界中の多くの人がそう思っている。しかし、アキ・カウリスマキをはじめとしたフィンランド人はその意見に異を唱えている。
それを容認できないアルゼンチン人タンゴミュージシャンのチーノ、ディピ、パブロ・グレコは、それなら真実を確かめてやるとフィンランドへ旅立つ。
喧騒のブエノスアイレスを離れ、静かなフィンランドにやってきて旅をはじめる。延々と続く森と湖。一本道を車で走り抜け、湖畔で一休憩。集会場でゆったりリズムのタンゴを踊る人々と交流してみる。サウナも体験してみる。未知の世界に戸惑い、毒づきながらも、各地でご当地ミュージシャンとセッションを重ねながら、フィンランドに魅了されていく3人。
そして、彼らが最後に辿り着いた場所で開催される白夜のセッション。『マッチ工場の少女』に出演もしているフィンランドの名タンゴ歌手レイヨ・タイパレとの共演はまさに夢の時ー 人と音楽への深い愛とユーモアに満ち溢れたロードムービー×ドキュメンタリー。